「和歌山へつなぐ災害の備え」-南海トラフ地震、異常気象等の大規模災害へ平時からの持続可能な備えを図る連携を- (2022年3月19日)
2022年(令和4年)3月19日(土)、和歌山商工会議所(Zoomウェビナー併用)において「和歌山へつなぐ災害の備え」-南海トラフ地震、異常気象等の大規模災害へ平時からの持続可能な備えを図る連携を-をテーマにシンポジウムを開催した。
第1部は「紀伊半島大水害被災の体験から“命の尊さを訴える”」として、2011年(平成23年)台風12号により紀伊半島南部を襲った大水害について、当時の那智勝浦町の被害と現状を比較しながら和歌山県土砂災害啓発センター所長である坂口隆紀氏から報告があった。続けて、同災害で配偶者を亡くされた3年後に72歳で防災士の資格を取得され、紙芝居を使い自らの被災体験の語り部活動をされている久保榮子氏のお話があった。
第2部は「大規模災害に備え、支援者に求められること」をテーマに室﨑益輝氏(兵庫県立大学大学院教授、同減災復興政策研究科長:当時)の基調講演があった。
阪神淡路や東日本大震災など大規模災害の復興支援体験を元に、災害対応の転換や復興ニーズの変化に対して、支援する側の共同連携の態勢と方向性についての内容であった。
第3部は
1,行政からの報告
「和歌山県における復興計画の事前策定について」
瀬川尊貴氏(和歌山県防災企画課企画班長)
2,和歌山県社会福祉協議会からの報告
「住民、行政、支援者の連携について」
南出 考氏(地域社会福祉部副部長・和歌山県ボランティアセンター所長)
3,研究者からの報告
平田隆行氏(和歌山大学災害科学レジリエンス共創センター副センター長)
4,実務専門家からの報告
永井幸寿(元日弁連災害復興支援委員会委員長、兵庫県弁護士会)
小島和彦(任期付職員として石巻市役所に勤務、日本技術士会近畿本部)
それぞれが異なる様々な場所での体験報告をリレートーク形式で行った後、当機構の構成団体である神戸まちづくり研究所代表の野崎隆一がコーディネーターを務め、前出の南出、平田、永井、小島各氏に、船木博央氏(和歌山県不動産鑑定士協会)、楠見郁夫氏(和歌山県司法書士会)を加えたパネルディスカッションが行われた。総括は室﨑益輝氏が行った。